【事例紹介】繊維の熱圧縮成形で発生するエラー。原因不明の不良を、熱板の見直しで改善

ヒーター式熱板から熱媒体油循環方式への切り替えで、成形エラーの再発を防ぐ。
ZeroPressが提案した再生型ソリューションとは?

「金型を使って繊維素材を熱圧縮し成形しているが、最近エラー品が増えて困っている」
ZeroPressには日々、現場からのリアルな相談が寄せられます。今回ご紹介するのは、ある複合材料メーカー様からのご相談事例です。

調査を進める中で見えてきたのは、一見見落とされがちな“熱板の温度ムラ”
本記事では、その発見と解決の過程、そしてZeroPressがご提案した対策までをまとめます。

お客様は、繊維を金型に挟み込み、ホットプレス機で熱と圧力をかけて成形品を製造していました。
使っている金型はこれまでに多くの実績があり、成形条件も基本的に変えていないにも関わらず、不良品の発生率が急上昇してしまったのです。

  • 成形圧力や保持時間に異常はない

  • 材料ロットも確認済み

  • 表面仕上げのばらつきや内部剥離など、エラー内容は一定しない

あらゆる角度から原因を調査したものの、決定打が見つからない状態でした。

調査の中で浮上した「熱板」の可能性

エラーの要因を一つずつ潰していく方針の中で、
「念のため、熱板の状態も見直してみよう」と、ヒーター熱板の温度分布をチェックしたところ、想定以上の温度ムラがあることが判明。

当初は、上下のヒーター熱板の間に金型を挟んでいるため、多少の温度ムラは金型内で平準化されると考えられていました。
しかし、同じ金型を使用している別ラインのプレス機では熱媒体油循環方式の熱板が使われており、そちらではまったくエラーが出ていないという事実が明らかに。

これを受けて、「やはり熱板の温度均一性が成形に影響しているのではないか」という仮説が強まりました。

ZeroPressのご提案:熱板ユニットのアップグレード

ZeroPressでは、お使いのホットプレス機にそのまま後付け可能な熱媒体油循環方式の熱板ユニット「Zero Heat」を提案しました。

🔧 Zero Heatの特長

  • ±3℃以内の高い温度均一性(ヒーター式よりもムラが少ない)

  • 独立制御・温度調整が可能な構造で、多品種対応に適応

  • 既存設備に取り付け可能で、導入コストを最小限に抑制

さらに、温度ムラの可視化や、将来の冷却対応への拡張性(Zero Heat Cycleへの移行)も評価いただきました。

まとめ:見えない「温度ムラ」が品質を左右する時代

これまでの経験や勘に頼った調整だけでは、解決できない問題が増えてきています。
とくに、繊維や複合材料など熱伝導性の低いワークにおいては、熱板そのものの均一性が結果を大きく左右します。

ZeroPressでは、現場ごとの課題に寄り添い、再現性の高い設備環境を一緒に構築するパートナーでありたいと考えています。

🔧熱板交換・アップグレードに関するご相談はこちらから

既存のプレス機をそのまま活かしながら、成形品質を改善しませんか?
「Zero Heat」の導入や、設備診断・温度ムラの可視化に関するお問い合わせは、下記のフォームよりお気軽にご相談ください。

以下の例を参考に、詳細を記載してください。例: 温度ムラ、指定温度に到達しないなど。
常時発生するか、時々発生する場合は頻度や特定条件を具体的に記載してください。
現在使用している熱板のタイプを選択してください。
使用温度、プレス圧力、使用頻度(1日あたりの時間、ショット数、週あたりの日数)を記載してください。
使用年数、最後のメンテナンス時期、定期的なメンテナンスの有無を記載してください。
その他気になることや具体的な状況を自由にご記入ください。
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