ホットプレス冷却に最適な冷却方式とは?チラー vs クーリングタワー徹底比較【導入判断ガイド】

冷却方式の選定で迷っていませんか?——チラーとクーリングタワーの違いを整理します

ホットプレス機の冷却において、「チラー」と「クーリングタワー」は代表的な2つの方式です。
どちらも熱交換器へ冷却水を供給する手段ですが、構造・コスト・設置性・メンテナンス性に大きな違いがあります。

私たちとしては、機能性や取り回しのしやすさから「チラー」を推奨する場面が多いのですが、
設備の規模や運用体制によっては、クーリングタワーの方が合理的な選択になることもあります

本記事では、どちらかを一方的に優れているとするのではなく、
お客様ご自身が最適な判断をできるように、選定の基準や違いを分かりやすく整理しました。

  • どんな条件ならクーリングタワーが有利か

  • チラーの利便性が生きるのはどんな現場か

  • 導入後に後悔しないための判断材料は?

ホットプレスの冷却効率とランニングコストに直結するこのテーマ、ぜひ導入計画の参考にしてください。

  • 複数のプレス機を共通の冷却ラインで運用したい

  • 屋外に十分な設置スペースがあり、排熱や振動の影響を分散したい

  • 電力コストを抑えつつ、安定した冷却水の供給を確保したい

  • 既に工場内に冷却塔が設置されており、統合運用が可能

これらの条件に合致する場合、クーリングタワーはシンプルで省エネ性に優れた冷却設備として力を発揮します。

クーリングタワー代表製品比較表【リンク付き】

メーカー製品シリーズ特長対応容量(目安)製品リンク
空研工業(KUKEN)軸流冷却塔シリーズ高効率/低騒音/白煙対策設計小〜中型(10~150RT)公式ページ
三菱ケミカルインフラテックヒシ®クーリングタワー(M-H等)軽量・省スペース・高効率充填材小〜大型(10~200RT)公式ページ
荏原冷熱システムE型・TS型静音・耐久・耐食性に優れる小〜中型(20~100RT)公式ページ
日本ビー・エー・シー
(BAC Japan)
HXV/Nexus®など密閉式・節水・省エネ・CTI認証済中〜大型(50~500RT)公式ページ

※1RT ≒ 3.5kW相当の冷却能力

チラーの詳細についてはこちら

チラーの構造・メリット・代表機種(オリオン・アピステなど)については、以下の記事で詳しく紹介しています:

👉 ホットプレス用チラーの選び方|冷却水供給に最適な機種と選定ポイントを徹底解説

チラーとクーリングタワーの違いを比較【導入判断用まとめ】

比較項目チラークーリングタワー
冷却方式冷媒圧縮(強制冷却)水の蒸発熱(自然冷却)
温度制御精度◎ 高精度(±0.1〜0.5℃)△ 外気温に依存
初期コスト△ やや高い◎ 導入しやすい価格帯
ランニングコスト△ 高(コンプレッサー電力)◎ 低(ファン・ポンプのみ)
設置条件◎ 屋内・屋外柔軟に対応△ 屋外設置が前提、スペース要
移設性◎ 比較的容易△ 配管・架台が必要
メンテナンス性◎ 密閉系で扱いやすい△ 水質管理が不可欠
適した用途高精度制御・1設備単位多設備共用・省エネ重視

結局どちらを選ぶべきか?

判断基準推奨
設備単位で独立運用したい/今後の増設に柔軟性を持たせたい▶ チラー
共通冷却で省スペース・省コストを優先したい▶ クーリングタワー
±0.1℃単位での制御が必要▶ チラー
導入コストをできる限り抑えたい▶ クーリングタワー

冷却方式でお悩みの際は、まずはお気軽にお問い合わせください。

どちらを選ぶにせよ、正しい冷却設計がなければ、どんな装置も性能を発揮できません。
設備と現場に最適な冷却ソリューションをご提案します。

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